HAPPY MILK PROJECT

はぴ・みるブログ

シエラレオネ ハッピーミルクプロジェクト 2018視察チーム、無事帰国しました ~栄養状態の悪い子どもの早期発見、早期対処が進んでいました~
2018年05月24日

9日間(現地シエラレオネは6日間)の視察を終え、元気に帰国しました。これから、現地の様子をお伝えしていきます。(やまうち)

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2018視察の報告第1号は、ユニセフのシエラレオネ事務所でうかがった、現地のこどもやお母さんの状況、2014年から開始したハッピーミルクプロジェクトの2017年までの成果、今後の課題です。

1. シエラレオネの現状(2016年数値)

総人口は約740万人、18歳未満の子ども人口は363万人、5歳未満児の死亡率は1,000人中114人で195カ国のうち第4位(日本は1,000人中3人で179位)、妊産婦死亡率は10万人当たり1,360人(日本は10万人当たり5人)、出生時の平均余命は52歳(日本は84歳)、成人識字率は32%、国際貧困ライン(1日1.90米ドル未満で暮らす人の割合)52%といわれています。

5歳未満児の死亡率は2013年のデータでは1,000人中161人で世界2位でしたから、少し改善されています。妊産婦死亡率は2013年は1,100人(10万人当たり)でしたので、悪化しています。

2.ハッピーミルクプロジェクトの実施で、栄養状態の悪いこどもの早期発見、早期対処が実現しています

シエラレオネの取り組みは、2014年にはじまり2017年末で4年が経過しました。プロジェクトはシエラレオネ東部の地域、コノ県で実施しています。

栄養状態の悪いこどもを早い段階で見つけて必要な治療につなげることが最大の課題です。このために、県内にすでにある保健センターに、こどもの栄養状態を調べ、緊急の栄養補給が行えるような機能(「外来栄養治療」と称しています)を追加する取り組みを行っています。具体的には、保健センター職員の研修、こどもの計測器(体重計、身長計、二の腕の周囲を測るメジャー)・栄養治療食などの整備を行います。県内88ヶ所のうち、2017年末までに44ヶ所で外来栄養治療ができるようになりました。

2017年の一年間に、上記の外来栄養治療の取り組みを通じて、コノ県で2,820人のこどもが重症な急性栄養不良であると判断され治療(栄養補助食を定期的に摂取する)を受けました。手当てを受けたこどものうち87.1%の2,455人が手当て不要となり、急性状態を脱することができたとの報告でした。

2014年から2016年にかけて、シエラレオネでは、エボラ出血熱の蔓延で死亡者が多く出るというたいへんな事態がありました。医療従事者にも被害があり、医療体制にも大きな影響があったと聞いています。しかし、この4年間、コノ県ではハッピーミルクプロジェクトの支援がありましたので、外来治療のできる保健センターの数を2013年末と比べ2.6倍の44ヶ所に増やせました。また、保健センターの職員で研修を受けた人は95人になり、栄養改善を自発的に学ぶ村単位での母親支援グループは2013年末と比べ7.5倍の965村に拡大できました。私たちの支援が始まる前にも、母親グループ作りなどの試行錯誤は行われていましたが、こういった経験の上に、タイミングよくハッピーミルクプロジェクトの支援が拡大したことで、成果につながったとのたいへんうれしい報告でした。

3.「ユニセフのシエラレオネ大使になって、日本のみなさんにしっかり伝えてください」(ユニセフ・シエラレオネ事務所ハミッド代表)

視察最終日に、ユニセフ事務所を訪れふりかえりを行いました。所長のハミッドさん(私の隣の白い服の男性)から「子どもの状況は依然たいへんだけれど、みなさんの支援で改善の方向が見えてきています。

また、この3月の総選挙でシエラレオネに新しい大統領( ジュリウス・マーダ・ビオ )が誕生しましたが、大統領はSDGsの実現に向けてすばらしいビジョンを掲げており、保健や医療・教育といった社会に関わる政策が前進すると期待しています。」「みなさんはこの数日しっかりシエラレオネの状況を見て、シエラレオネにも親しみを感じてくれたと思います。お二人を、ユニセフのシエラレオネ大使に任命しますので、日本でしっかりシエラレオネについて伝えてください。」との言葉をもらいました。たいへんなお役をもらってしまいましたので、がんばって伝えていきます!

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左から2人目:日本ユニセフ協会の石尾さん、右から4人目:ユニセフ・シエラレオネ事務所代表のハミッドさん