HAPPY MILK PROJECT

はぴ・みるブログ

安全に出産するための取り組み
2018年07月16日

シエラレオネの2016年の妊産婦死亡率(10万人当たりの死亡数)は1,360人で世界一悪い数値です(日本は5人、ちなみに第二次大戦後の1947年の日本は160人)。国連のSDGs(持続可能な開発目標)では「2030年までに世界の妊産婦の死亡率を10万人当り70人未満に削減する」としています。

WHO(世界保健機関)の研究では、妊産婦の死亡原因の第一位は、妊娠前から患っていた病気(糖尿病・マラリア・HIVなど)が妊娠によって悪化したこと、次いで、出産中および出産後の出血多量、妊娠高血圧症、感染症となっています。死亡率を減らすには、適切な医療従事者の配置、適切な機器・医薬品のある施設があり、妊婦がこういった仕組みに容易にアクセスできることが必要です。

村々を訪問し、妊婦を探しだしては、保健センターでの健診・出産をすすめているコミュニティ保険員の取り組みが安全な出産に重要な役割を担っています。

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妊産婦死亡率の高さに若すぎる出産があります。この母親は10歳代前半だと思われます

私たちが訪問した村の保健センターでは、妊婦の定期健診と相談・情報提供を行っていました。

写真の妊婦・ジェーンさん(17才)は、初めての妊娠ですでに健診6回目。健診では今までに2回HIVテストも行いました。

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血圧を計ってもらうジェーンさん

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保健師さんが持っているものが胎児の心音を確認する道具

もういつ産まれてもいい状態で、保健師さんから「出産のために清潔なシーツやタオル・着替えをすぐ準備しなさい。そしてなにか変化があったら夜でもいいからすぐここへ来るように」とアドバイスをもらっていました。このセンターには分娩室と静養室があり、研修を受けた保健師さんが出産に立会い、産後も家事から離れてここで2~3日休むことができます。今は、村の決まりまでも改め、自宅出産には罰金を科して、ぜったいに自宅で産まないように指導しています。

しかし、村のセンターでは自然分娩だけしか対応できません。帝王切開が必要になったら、県立病院へ連絡し救急車を要請するとのことですが、町へは舗装の無いアップダウンの悪路を50km以上も行かなくてはなりません。ユニセフのTOYOTA・ランドクルーザーで2時間もかかりました。万が一のときは間に合わないかもしれません。

自宅出産の禁止、保健センターでの妊婦の定期健診・相談など、少しずつしくみは整いつつありますが、適切な医療サービスにアクセスできる状態をつくるには、道路・通信・医療施設・職員増員などの基本的なインフラ整備が急務です。 (やまうち)

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はぴ・みるブログでは、シエラレオネを訪問したコープの役職員が、「視察レポート」に書ききれなかった現地でのこぼれ話や、ハッピーミルクプロジェクトの進捗状況などについて発信しています。
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